中学高校の授業に役立つ科学ネタ~最新ニュースの話題から授業の小話まで~
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最近全く珍しくなくなったビタミンのサプリメントやビタミン配合の清涼飲料水。最近の若い人の中には,サプリメントを食事代わりにしている場合もあるようです。
今回は,ビタミンの中で最もよく取り上げられるビタミンCのお話をしましょう。
と言っても大学の生化学でやったような,構造式が云々・・・ということではなく,身近な話題としてです。
今回は,ビタミンの中で最もよく取り上げられるビタミンCのお話をしましょう。
と言っても大学の生化学でやったような,構造式が云々・・・ということではなく,身近な話題としてです。
ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で,化学的にはアスコルビン酸という物質です。厳密にはビタミンCと言われるのは,このアスコルビン酸のL体のことです(L体について詳しく知りたい方は,光学異性体を調べてみてください)。
ビタミンCの働きは,「肌の張りを保つ」「シミやシワを防ぐ」「雑菌への抵抗力を高める」などと美容健康食品などでうたわれていますが,生物学的にはタンパク質を合成する際に大切な役割をしています。
ビタミンCが欠乏した時に起こる弊害として最も有名なのは壊血病で,歯茎から出血したりします。
ヒトは,このアスコルビン酸を体内で合成できないために,食物から摂取する必要があります。
今回,お話ししたいのは,ビタミンの構造や反応のしくみなどではなく,摂取量についてです。みなさんは,必要量,所要量,保健量って聞いたことはありますか?また,違いはわかりますか?
それぞれの違いをまとめると・・・
○必要量・・・「最低必要量」と言われることが多いですが,ビタミン欠乏症を起こさないために最低必要な量です。
○所要量・・・人には個人差があるので,最低必要量ではビタミン欠乏症を起こしてしまう人もいます。多くの人がビタミン欠乏症を起こさない量として必要量にちょっと上乗せした数値で表されるのが,この所要量です。
○保健量・・・人が健康状態を維持するための量です。
ちなみにビタミンCの場合,所要量は成人1日に50mg程度と言われていますが,保健量は100mg~1gと言われています(保健量は文献等によって数値が異なりますので注意してください)。
そう考えると,所要量だけで話をするのはどうなんでしょう?という疑問が湧いてきますよね。日常知識のひとつとして「所要量」だけが物差しでないということだけは,生徒にも教えておくといいかもしれません。
近年の報告で,野菜には食品標準成分表に記載されているほどのビタミンが含有されていないということが一部であるようです。野菜に含まれる栄養素が減ってきているのです。そう考えるとサプリメントを摂ることは決して悪いことではありません。しかし,ヒトはサプリメントで摂った栄養素だけでなく,多くの栄養素をバランス良く摂る必要があります。そう考えると総合的には野菜や果物の方が望ましいかもしれません。
家庭科で学習する内容になりますが,ビタミンCは熱に弱いので,調理に工夫と注意が必要です。意外と料理をして残った汁の方に栄養が多かったりします。この辺は家庭科の先生の方が詳しいので聞いてみましょう。
バランス良く栄養を摂って健康でストレスのない毎日を過ごしましょう!
ビタミンCの働きは,「肌の張りを保つ」「シミやシワを防ぐ」「雑菌への抵抗力を高める」などと美容健康食品などでうたわれていますが,生物学的にはタンパク質を合成する際に大切な役割をしています。
ビタミンCが欠乏した時に起こる弊害として最も有名なのは壊血病で,歯茎から出血したりします。
ヒトは,このアスコルビン酸を体内で合成できないために,食物から摂取する必要があります。
今回,お話ししたいのは,ビタミンの構造や反応のしくみなどではなく,摂取量についてです。みなさんは,必要量,所要量,保健量って聞いたことはありますか?また,違いはわかりますか?
それぞれの違いをまとめると・・・
○必要量・・・「最低必要量」と言われることが多いですが,ビタミン欠乏症を起こさないために最低必要な量です。
○所要量・・・人には個人差があるので,最低必要量ではビタミン欠乏症を起こしてしまう人もいます。多くの人がビタミン欠乏症を起こさない量として必要量にちょっと上乗せした数値で表されるのが,この所要量です。
○保健量・・・人が健康状態を維持するための量です。
ちなみにビタミンCの場合,所要量は成人1日に50mg程度と言われていますが,保健量は100mg~1gと言われています(保健量は文献等によって数値が異なりますので注意してください)。
そう考えると,所要量だけで話をするのはどうなんでしょう?という疑問が湧いてきますよね。日常知識のひとつとして「所要量」だけが物差しでないということだけは,生徒にも教えておくといいかもしれません。
近年の報告で,野菜には食品標準成分表に記載されているほどのビタミンが含有されていないということが一部であるようです。野菜に含まれる栄養素が減ってきているのです。そう考えるとサプリメントを摂ることは決して悪いことではありません。しかし,ヒトはサプリメントで摂った栄養素だけでなく,多くの栄養素をバランス良く摂る必要があります。そう考えると総合的には野菜や果物の方が望ましいかもしれません。
家庭科で学習する内容になりますが,ビタミンCは熱に弱いので,調理に工夫と注意が必要です。意外と料理をして残った汁の方に栄養が多かったりします。この辺は家庭科の先生の方が詳しいので聞いてみましょう。
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プロフィール
HN:
理科男(りかお)
性別:
男性
職業:
理科教育アドバイザー
自己紹介:
元中学高校の理科教師。現在は理科教育のアドバイザーをしている。
このブログの更新は不定期です。授業で取り上げられそうなニュースが出たときなどを中心に週2~3回程度の更新になります。
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