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中学高校の授業に役立つ科学ネタ~最新ニュースの話題から授業の小話まで~
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 突然ですが!このブログを立ち上げて今日でちょうど1ヶ月になりました!当初教員仲間で情報共有をしようと立ち上げたものでしたが,この1ヶ月で300人近い方が訪問してくれました(人気のブログに比べればはるかに少ないのですが,私の予想以上に多かったです)。それほどいろんな方が興味を持たれる内容のブログではないのに本当に感謝しています!
 主に理科教員向けに書いていますが,親が子供に話してあげるネタとしても,科学に興味のある方のネタとしてもご覧いただけるとうれしいです! 少なくとも1年は書き続けて100くらいの記事は残したいと思っています。

 さて,今日は金属の抗菌力がテーマです
 近年金属を用いた抗菌剤が市場を拡大しつつあり,一般の方でも目にする機会が多くなってきました。

 最近ちまたで「銀の抗菌~」というのをよく目にします。銀に抗菌力があることはずいぶん前から知られていました。しかし,その科学的メカニズムには複数の説があり,現在でも「これだ!」という結論が出ていないようです(これに関してはあまり詳しくないのでご存知の方がいらっしゃったら教えてください)。
 でも,銀を始めとするいくつかの金属イオンに強い抗菌力があることは実証されています。特に水銀やカドミウムなどは非常に強い抗菌性を示すのですが,人体には有害です。そこで人体に安全な金属で最も抗菌力の強い元素,ということになると銀の出番です。ちなみにそれに続く銅は抗菌力が約200分の1に落ちるそうなので,銀が盛んに用いられています(菌によっては銅の方がよく抗菌性を示すものもあるようですが)。
 ところで銀なんて本当に安全なのでしょうか???化学の授業で出てくる「硝酸銀」,無機化学の実験で必ず作る「塩化銀」などなど,化学をやっている人間から見ればその安全性に疑問を持って当然です。でもよく考えてみると仁丹の表面に塗ってあるのは銀ですよね?そして昔から銀歯って利用されていますよね?そうでなくても銀の食器ってありますよね?そうなのです,銀は食品添加物に指定されており,口に入ってもその安全性は確かめられている金属なのです。また,口に入っても胃酸と反応し塩化銀になってそのまま体外に排出されるため,体内残存量はきわめて少ないとも言われています。
 銀以外にも先ほど述べた銅,そして金やプラチナなども目にするようになりました。しかし,プラチナは抗菌力というよりも抗酸化作用を示すことで化粧品などに利用されています。コエンザイムQ10みたいな感じでしょうか。

 今回,ほんの触りだけですが金属の抗菌力の話をしたのは,この技術を意外なところで利用した記事を見つけたからです。金属のようないわる無機抗菌剤は今後増えていくでしょうから,調べてみるのも面白いと思います。
 ただ,この話は授業で取り扱う場合,ただのお話に終始してしまいそうですが,興味付けにはいいと思います。

金属めっきで養殖魚卵を抗菌

2007年6月5日 朝日新聞社


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性別:
男性
職業:
理科教育アドバイザー
自己紹介:
元中学高校の理科教師。現在は理科教育のアドバイザーをしている。

このブログの更新は不定期です。授業で取り上げられそうなニュースが出たときなどを中心に週2~3回程度の更新になります。
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