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中学高校の授業に役立つ科学ネタ~最新ニュースの話題から授業の小話まで~
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 数年前にSARSが流行したとき,理科や生物の授業に限らずHRなどでもSARSを取り上げ,WHOの対応や世界各国の対応を話したことがあります。
 当時,西ナイル熱のことも併せて話した記憶があります。
 アメリカでは既に被害が拡大しているこの病気の原因はウィルスです。しかも蚊を媒体にして感染します。
 既に世界中で対策が取られていることはご存知の方も多いですよね?

 今回,西ナイル熱を取り上げたのは,朝日新聞のネット記事で私としては久しぶりにこの病名を見かけたからです。
 その記事はこちら                    ↓
西ナイル熱,鳥にも猛威 全米各地で野鳥が激減

2007年5月30日 朝日新聞社


西ナイル熱の歴史
 西ナイル熱は,1937年にウガンダで発見されて以来,現在ではアフリカ,ヨーロッパ,中東,西アジアなどに拡大しています。1999年にはアメリカのニューヨークで初めて感染者が確認され,以後アメリカでは急速に感染が拡大しており,大変な問題になっています。2005年シーズンにはアメリカで感染者が約3000人,そして死者が100人を越えてしまいました。ちなみに,日本で最初に確認されたのは2005年です。

感染源は?
 この病気を引き起こす西ナイルウィルスは,野鳥と蚊の間で生活環ができてます。しかし,このウィルスを持った蚊が吸血することで人に感染します。ですから,このウィルスの監視は野鳥と蚊の調査が中心になります。

どんな症状が現れるの?
 多くの人は軽い風邪のような症状で終わるようです。潜伏期間は2日~10数日と言われています。その後突然39度近い発熱をし,発疹が現れることもあります。多くの場合1週間程度で回復しますが,時には脳炎を引き起こすこともあります。この場合,麻痺やけいれんを起こし,昏睡状態になることもありますが,脳炎に至る確率はそれほど高くなく1%程度と言われています。

予防法や治療法は?
特効薬はありません(先日書いたはしかもそうでしたね)。対症療法のみです。予防法も蚊に刺されないように気をつけるしかありません。

 日本でも農林水産省などで既に調査マニュアルが出来ており,アウトブレイクを未然に防ぐ対策が取られています。地球温暖化問題が浸透してきた中で,このような病気も日本で流行しやすい環境になってきていることが危惧されています。

~余談~
 これは本当のことなのか確認してませんが,アフリカからアメリカにこの病気が広まったのは貨物船のコンテナに紛れ込んでいた蚊が原因ではないかという噂があります。グローバル化の副産物といえるかもしれませんね。(未確認なので授業で取り扱うときには注意してください)

 記事へのリンクについては朝日新聞社さんの承諾を得ています。
 また,リンク先の記事の著作権は,朝日新聞社さんにありますので,無断で転載などなさらぬように気をつけてください。

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性別:
男性
職業:
理科教育アドバイザー
自己紹介:
元中学高校の理科教師。現在は理科教育のアドバイザーをしている。

このブログの更新は不定期です。授業で取り上げられそうなニュースが出たときなどを中心に週2~3回程度の更新になります。
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