中学高校の授業に役立つ科学ネタ~最新ニュースの話題から授業の小話まで~
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今日も,さまざまな科学ニュースが流れていますが,授業で取り扱い易いものが見あたらなかったので,小ネタを書きましょう!
今日,私の住んでいる地域は雨でした。雨と言えば何を思い浮かべますか?
私は・・・・・・・・・ とある接着剤です!
雨の日の方が速く固まる接着剤があることは,みなさんご存じでしょうか?
晴れた日の方がよく乾くんじゃないの~?と生徒は思いがちです。
しかし,雨の日のように湿った日の方がよく固まる接着剤があります。
それは,瞬間接着剤です!一般的によく目にする「アロン○ルファ」などですね。(会社名や商品名って伏せ字使わなくてもいいのでしょうかね?)
この瞬間接着剤の主成分はシアノアクリレートといいます。
一般的な接着剤は,揮発性の溶媒(アルコールやシンナーなど)を乾燥させ,接着成分だけが残ることで固化し物が引っ付きます。しかし,瞬間接着剤の主成分であるシアノアクリレートは,水分と反応すると重合体(ポリマー)になり,瞬間的に固化するのです。(高校で化学を習っていない生徒たちには,「分子が手をつなぐ」や「固まる」という表現でもいいかもしれません)
つまり,瞬間接着剤の場合は,晴れてよく乾燥した日よりも,湿り気の多い雨の日の方がより固化しやすいと言うことです。また,速く接着したいときは,乾いた空気を当てるよりも,接着面にハァ~ッと暖かい息をかけた方がよいということも言えます。
とはいえ,瞬間接着剤における固化の速い遅いを議論しても,目に見えて違いがあるわけではありませんけどね。
接着剤は,さまざまなタイプのものがあるので,調べてみると面白いと思いますよ!
参考までに,α-シアノアクリレートの構造を下に貼っておきますね!(構造式作成ソフトがわからなかったので図形作成ソフトで作ってしまいました・・・)
晴れた日の方がよく乾くんじゃないの~?と生徒は思いがちです。
しかし,雨の日のように湿った日の方がよく固まる接着剤があります。
それは,瞬間接着剤です!一般的によく目にする「アロン○ルファ」などですね。(会社名や商品名って伏せ字使わなくてもいいのでしょうかね?)
この瞬間接着剤の主成分はシアノアクリレートといいます。
一般的な接着剤は,揮発性の溶媒(アルコールやシンナーなど)を乾燥させ,接着成分だけが残ることで固化し物が引っ付きます。しかし,瞬間接着剤の主成分であるシアノアクリレートは,水分と反応すると重合体(ポリマー)になり,瞬間的に固化するのです。(高校で化学を習っていない生徒たちには,「分子が手をつなぐ」や「固まる」という表現でもいいかもしれません)
つまり,瞬間接着剤の場合は,晴れてよく乾燥した日よりも,湿り気の多い雨の日の方がより固化しやすいと言うことです。また,速く接着したいときは,乾いた空気を当てるよりも,接着面にハァ~ッと暖かい息をかけた方がよいということも言えます。
とはいえ,瞬間接着剤における固化の速い遅いを議論しても,目に見えて違いがあるわけではありませんけどね。
接着剤は,さまざまなタイプのものがあるので,調べてみると面白いと思いますよ!
参考までに,α-シアノアクリレートの構造を下に貼っておきますね!(構造式作成ソフトがわからなかったので図形作成ソフトで作ってしまいました・・・)
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無題
はじめまして、Googleで硬化促進に関して調べていてこちらに辿り着きました。
質問させていただきたいのですが、瞬間接着剤(シアノアクリレート系?)の硬化促進剤としてアセトンを主成分とした物がありますが、アセトンは接着剤剥がし(溶剤)としても使われています。
もしご存知でしたら、硬化促進の原理、接着剤がアセトンに溶ける原理を教えていただけないでしょうか。(私は高校以降の化学知識はありません)
よろしくお願い致します。
質問させていただきたいのですが、瞬間接着剤(シアノアクリレート系?)の硬化促進剤としてアセトンを主成分とした物がありますが、アセトンは接着剤剥がし(溶剤)としても使われています。
もしご存知でしたら、硬化促進の原理、接着剤がアセトンに溶ける原理を教えていただけないでしょうか。(私は高校以降の化学知識はありません)
よろしくお願い致します。
回答です
このたびは,コメントいただきありがとうございます。
さて,お尋ねの件ですが,アセトンについては詳しくご存知でしょうか?もしご存知でないようでしたら,アセトンは揮発性がある有機溶媒であると考えてください。
まず,アセトンが接着剤の剥がし液として用いられているのは,固化した接着剤は簡単に言うとプラスティックになったものなので,有機溶媒で溶かすことによって接着剤が剥がれるという仕組みです。
では,硬化剤にどうしてこのアセトンが使われているのか?アセトンは硬化促進剤の溶媒に過ぎないのではないかと私は思いましたが,自信がなかったので,アロンアルファを作っている東亞合成株式会社さんに質問してみました。その回答は次の通りです。
「ご推測のとおり、硬化促進剤中のアセトンは溶剤としての使い方になります。硬化促進剤で接着剤の硬化が始まり、アセトンが揮発すると硬化物が生成
します。この時、硬化物はアセトンにも溶解するので、出来上がった硬化物は透明になる特長があります。硬化物を溶解しないアルコール系の溶剤だと出来上がった硬化物は、表面が白く濁るときがあります。」
とのことです。
これで回答になっていますか?
今回はメールで東亜合成株式会社さんに質問したのですが,すぐに接着技術相談係の方から丁寧なお返事をいただきました。もし,更に詳しくお知りになりたいようでしたら,東亞合成株式会社さんのホームページの中からお問い合わせのフォームを使って質問なさってみてはどうでしょうか?
申し訳ないことに,これ以上技術的なことは私ではわかりませんので,よろしくお願いします。
さて,お尋ねの件ですが,アセトンについては詳しくご存知でしょうか?もしご存知でないようでしたら,アセトンは揮発性がある有機溶媒であると考えてください。
まず,アセトンが接着剤の剥がし液として用いられているのは,固化した接着剤は簡単に言うとプラスティックになったものなので,有機溶媒で溶かすことによって接着剤が剥がれるという仕組みです。
では,硬化剤にどうしてこのアセトンが使われているのか?アセトンは硬化促進剤の溶媒に過ぎないのではないかと私は思いましたが,自信がなかったので,アロンアルファを作っている東亞合成株式会社さんに質問してみました。その回答は次の通りです。
「ご推測のとおり、硬化促進剤中のアセトンは溶剤としての使い方になります。硬化促進剤で接着剤の硬化が始まり、アセトンが揮発すると硬化物が生成
します。この時、硬化物はアセトンにも溶解するので、出来上がった硬化物は透明になる特長があります。硬化物を溶解しないアルコール系の溶剤だと出来上がった硬化物は、表面が白く濁るときがあります。」
とのことです。
これで回答になっていますか?
今回はメールで東亜合成株式会社さんに質問したのですが,すぐに接着技術相談係の方から丁寧なお返事をいただきました。もし,更に詳しくお知りになりたいようでしたら,東亞合成株式会社さんのホームページの中からお問い合わせのフォームを使って質問なさってみてはどうでしょうか?
申し訳ないことに,これ以上技術的なことは私ではわかりませんので,よろしくお願いします。
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プロフィール
HN:
理科男(りかお)
性別:
男性
職業:
理科教育アドバイザー
自己紹介:
元中学高校の理科教師。現在は理科教育のアドバイザーをしている。
このブログの更新は不定期です。授業で取り上げられそうなニュースが出たときなどを中心に週2~3回程度の更新になります。
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